Session | 宗田・高宮・北見 〈後編〉

Interviewer / Date
- 美馬 直輝 / 2023.06
前編に続き —
それぞれが思うインターフェイス作り
— では次は話を広げてインターフェイスについておうかがいします。ハイジはインターフェイスを作る会社ですが、インターフェイス作りってなんだと思いますか?

高宮
お客さんにやりたいことがあっても形が見えていないものを、見えるようにしていくことかなと。どう形にしてユーザーに届けるかを、きっちりUXを考えてプロセスを踏まえてやっていくことがインターフェイス作りなんじゃないかと思います。
北見
リリースされたらユーザーとお客さんのコミュニケーションの場になるわけじゃないですか。その人たちがうまく意思疎通できる場を作るのがインターフェイスを作るっていうことなのかなって。デザインや担当者の運用とかで、ちゃんとそのブランドの魅力を表現できる場を作って、ユーザーも運用者側の意思を齟齬なく受け取れるような場所を作る、というのがインターフェイス作りというか、自分がやりたいことなのかなって思ってます。
宗田
一言で言うなら翻訳かな。例えば日本語を喋る人同士でも意思疎通ができないことがいっぱいあって、文化の違い、年齢差、デバイスを通じた温度差があったり、いろんな差が生まれている。その文脈すべてを汲み取ることは無理でもできるだけ拾って翻訳する、分かるようにするっていうことなのかなと。たくさんある差をどうすべきかトータルで考えて、言葉やテクノロジーを使って翻訳していく作業だと思いますね。
ハイジが作るインターフェイスとは
— ありがとうございます。ではさらに突っ込んでおうかがいしますが、改めてインターフェイスってなんでしょうか。
高宮
インターフェイスって言葉の定義だけで言うと何かと何かの接面ですよね。形にならないものを伝えるための表層がインターフェイスだと思っていて、Webやグラフィックなどの…で捉えてますね。
— ではその世の中にたくさんあるインターフェイスの中で、ハイジが作るインターフェイスとはなんでしょうか?
3人
うーん…笑

北見
いままでの話でハイジって上流工程から開発やサービス設計まで全部やるじゃないですか。一般的にインターフェイスと言ったら「見た目」って感じになると思うんですけど、その背景にちゃんと文脈もあるし、それを叶えるための開発もできるし、ただの1枚ペラの見た目ではない、中身のある作り込まれた見た目…かな。
宗田
そうですね、さっきの話とも似てますが、一般的にインターフェイスで思われてるイメージより“奥行きのある”接面を作っているのだと思います。
高宮
その見える面を作るためにインターフェイスを作ってるわけではないということですよね。
宗田
・・・?笑
高宮
ピンときてない笑。インターフェイス=ユーザーインターフェイスという意味の見た目じゃなくて、その面を通してその先に隠れている幅のあることを伝えられるかということに我々は試行錯誤してやっているってことかなと。
宗田
ごめん笑、ピンと来てなかったわけじゃなくてイメージしてた。氷山の一角みたいなイメージですよね。氷山って見えるところだけでできてるわけじゃないじゃないですか。土台から作っていかないと見えてこないもので、飛び出てる表面だけじゃなくてそうした見えないところまで含めてが、我々の作るインターフェイスってことですね。
キラキラでもウェイウェイでもなく
— ありがとうございます。次は話を変えて、ハイジって客観的にどんな会社だと思いますか?
北見
友達に聞かれて話すと、ハイジって人数少ないし社内イベントもあるし社員旅行もあるしで、キラキラしてそうとかチャラチャラしてそうって思われるみたいで、元々の私のキャラ的にも「やってけてる?大丈夫?」みたいな心配をされるんですけど、入ってみて分かったのが、楽しいからやってるだけであってウェイウェイしてるわけでもキラキラしてるわけでもない…キラキラしてるわけでもないってのは失礼かもしれないけど笑

宗田
いやキラキラしてるわけではない笑
高宮
してないしてない笑
宗田
間違いない。
北見
すごく落ち着いてるし、おびやかされる感じがないというか安心して暮らせる空気?…笑。これは会社の魅力なのかわからないですけど。
宗田
いやすごいそれは言って欲しいというか伝えたいところで、なんかキラキラした職場です!アットホームな職場です!ってあのワ〜ってなる感じじゃないのを伝えるのが非常に難しいんですよね。
北見
そうそう。
高宮
そうだね。
宗田
仲良しすぎるわけでもないし仲良くないわけでもない、ちょうどよさを伝えるのがね…だからアットホームな職場です!ってちょうどよくないよね笑
高宮
あれって距離感近そうですよね。
宗田
でもそうじゃないかと言われると、そうじゃなくもないって感じだからすごく温度感難しいよね。
北見
心地のよい距離感とか、楽しいの温度感とかなんとなく似てる人が多いのかもしれない。
宗田
うーん笑。まあ似てない人もいるんだけどなー。
高宮
宗田さんと僕は違いそうな気がします笑
やっちゃダメなルールがあまりない
— ありがとうございます。他にハイジの特徴で伝えたい事はありますか?
宗田
最近、自分がやりたいことでハイジでやれなかったら多分どこでもできないんじゃない?って思うのがあって。もし自分のやりたいことができなかったら自分のせいで、環境のせいじゃないと思えている。それは例えばエンジニアからデザイナーになりたいとかいう話もそうだし、この時間に働きたくないとかもそうだし、いろんな面の話を含めてあなたがやりたいことをやりなさいというのがこの会社にはあると思ってて。日々表立って言われたりすることはないんだけど、ここでやれないなら他でもやれないんじゃない?って思っていいんじゃないかなって。やりたいことができる環境!ってのは恥ずかしくて言いたくないんですけど、やりたいことがある人にはいい環境なんじゃないかな。
— なぜそう思いますか?

高宮
やっちゃダメなルールがあまりないですよね。いい意味できっちりと線を引いてないというか、否定する人がいないし面白いと思えば寄ってくる人もいると思う。見守ってくれる感じがする。
宗田
たしかに実現するかはさておきチャレンジすることを阻害される感じはないですよね。僕が野球選手になりたいって言ってもトライはできるもんね。
高宮
じゃ週3で、みたいなね。
宗田
そうそう。
やりたいように、やれるように
— ありがとうございます。では最後に将来についてうかがいます。ハイジは今後どうなっていくと思いますか?
宗田
いままでの話を総合すると、こうって言い切れないくらい可能性があるような感じがするので、よい意味で「わからん」。よい意味でとつければなんでもいいのか!?上場してるかもしれないし、数百人になってるかもしれないし、アーティスト事務所になってるかもしれないし。
北見
球団作ってるかもしれないし笑
宗田
球団作ってるかもしれないし、いい意味でわからないですね。

北見
ざっくりと人が増えるのかなぁくらいにしか想像がつかないですけど、こうなりそうよりこうなりたいでいうと、人が増えてもいまの空気感は維持されてて欲しいなっていうのはありますね。もちろん人が増えたらルールが増えたりとかするのかなって思うんですけど、人が増えたことによって何かがよくない方向に変わっちゃうみたいなのはないでいてくれたらいいなって思います。
高宮
うん。似てるかもだけどいいところは維持したいっていうか、いい意味でゆるいというか。いまのハイジのメンバーって考え方は比較的似てるんですけど、ベースがみんな違っててキャラが違う。そういう人たちが集まってるからこそ出せる価値があると思うので、人が増えることでバリエーションとか考え方が増えていくと、会社の厚みや自分の厚みが出ると思う。なので人を増やしつつ、いまの会社の良さも残しつつ、ちゃんとした成長ができるといいなと思います。
— 自分たちはどうなっていくと思いますか?
宗田
僕はやりたいことしかやりたくないので、やりたいことだけやってるまま死にたいですね。もちろんやりたいことの中にやりたくないことは含まれるんですけど、やりたいことしかやりたくないです。
高宮
うーん。浮かばないな〜。いまで精一杯かな笑
北見
いろんな働き方というか、やることもやり方も選べる環境ではあるじゃないですか。これから自分も年齢を重ねたり生活が変わっていったりすると、やりたい働き方や向いてるやり方も変わっていくと思うんですけど、その時々でちゃんと自分のやりたいようにやれるよう、いま地盤をちゃんとしておきたいなって。それを積み重ねていったら未来になるのかなって思います。
— お付き合いいただきありがとうございました。
3人
パチパチ



