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Session | 本多・伊藤・松下 〈前編〉

Interviewer / Date

  • 北見 かほり / 2021.07

ディレクター、デザイナー、エンジニア、それぞれの役職の目線からハイジを見つめ直す鼎談企画。「インターフェイスを作る」とは何なのか?それを銘打ったハイジ・インターフェイスとはどんな会社か?同世代3人の目線から語ってもらいました。
※文中の「よしこさん」は伊藤さんの呼び名です。

— インタビューを受けてみてどうでしたか?

本多

そんなに緊張せず話したいこと話せたなと思います。

松下

私さらけ出しすぎたかもしれない…。インタビューなんて初めてだったから緊張しました。

伊藤

結構グイグイ来られましたね。

「自分が生み出すものが正解になる」という壁

— ありがとうございます。今回は、まずそれぞれの役職についてお話を聞きたいと思っています。早速ですが、デザイナーという職業や、ハイジのデザイナーについて、皆さんの思っていることを聞かせてもらえますか?

ディレクター 松下 奈月

松下

ハイジのデザイナーについては、今すごく頑張っているなという感じがします。例えば同い年のデザイナーは、今までは横展開(主要ページのデザインルールに則って、下層ページのデザインを作成する作業)だけを担当していたけれど、最近は、自分で主要ページも作れるようになるために実案件の中で試行錯誤している最中だったりします。

本多

若いメンバーはけっこう苦しみながら頑張ってますね。

松下

その点本多さんは、みんなを引っ張っている感じがします。私が入った頃は、ちょうど本多さんがそういう段階にいた印象でした。

伊藤

たしかに。その頃私も入社したばかりでWEBのことがまだよく分からない状況だったんですが、本多さんと同じ案件で一緒にめちゃくちゃ苦しんだ記憶があります。

本多

めちゃくちゃ苦しみましたね…。

松下

それすごく覚えてます。2人ともずっと唸ってた笑

伊藤

私の場合、転職するまで身近にデザイナーがいなくて、ハイジに来て初めてデザイナーの仕事を見たんですが、1人の人がアイディアを絞り出す職業ってすごいなと思いました。エンジニアはみんなでコードを見ながら正解の方向に持っていくという工程があるけれど、デザイナーは誰か1人が正解を生み出さないといけないから、本当にすごいなと思います。

松下

それで言うとディレクターもある程度正解や目標値があると思うんですけど、デザイナーはそれがないですよね。

本多

いろんな方向に持っていけるという自由度があるからこそ、コミュニケーションによって良い方向にまとめていくのが必要になる仕事でもありますね。

松下

「自分が生み出すことが正解になる」という壁に対して、1人で頑張らないといけない大変さがあるけど、でもきっと完成したら「自分のデザイン」って思えるんでしょうね。

本多

そうですね。

エンジニアではなく
「ハイジのエンジニア」になりたい

— では次に、エンジニアという職業や「ハイジのエンジニア」について聞かせてください。

エンジニア 伊藤 美渚子

伊藤

そもそもハイジにエンジニアがいるのかという問題があるからな…。

本多

どういうことですか!?

伊藤

ハイジって「インターフェイスを設計する会社」なので、デザインまで作って外部の開発会社に出せばモノは作れてしまうわけで、じゃあ私たちは何をやってるんだろう、っていう会話に結構なるんですよね。

松下

たしかに、開発は外部に出すこともありますね。

伊藤

だから、エンジニアではなく「ハイジのエンジニア」になるにはどうしたらいいのかなってよく考えてます。どうしたらいいと思います?

本多

私から見ると、ハイジのエンジニアは、それぞれが技術面での自分の個性を高めていっているなと思います。それと、どの人も個々のスキルを磨いていて、実際は1人でも働けるくらいの力を持っているけれど、でもチームで働くことに価値を置いているのがハイジのエンジニアだと思っていて。

松下

うんうん。

本多

そういう、個人の力もありつつ、チームで立ち回ることもできるというところが、ハイジのエンジニアの強さなんじゃないですかね。UIを考えるときに、近い距離からアドバイスができるとか、そういう部分かなと思います。

松下

たしかに、外部のエンジニアさんだと「言われたものをその通りに作る」というのが根底にあるけど、内部の人だと「ユーザーはこの方が分かりやすいんじゃない?」っていう技術面からのアドバイスをくれますよね。ワイヤーフレームやデザインに対して実装面からのアドバイスがもらえると、早い段階でアウトプットのクオリティを上げられるのでありがたいです。

伊藤

なるほど、そうですね。「仕様が決まってきたものを作る」というのがエンジニアではあるんですけど、ハイジのエンジニアとしては「仕様通りにコードを書く」だけじゃないエンジニアにならないと、と思ってます。エンジニアリング以外の勉強もしないと「ハイジのエンジニア」にはなれない気がしていて、辛い部分もありますね…。

本多

辛いのか〜。

伊藤

そう、勉強することが多すぎる!みたいな。クオリティを上げる部分でも最後の砦になっていて、ふわふわとした仕様を最後ビシッと正す役割も担っていると思っています。最後に自分たちが踏ん張らないとクオリティのいいものは世に出ないという思いがありますね。

松下

たしかに、「動きはこんな感じで」っていうざっくりしたイメージは持っているけど、それを具体化するのはエンジニアじゃないとできないから…。

本多

デザインも、実装に落とし込めないと意味がないですからね。そういう意味で、ディレクターもデザイナーもエンジニアも、「作ろうとしているものがどうしたらできるのか」という部分の流れを把握してコミュニケーションを取るのが大事だなって思います。

伊藤

まだそれができなくて、殴り合いになりがちなところがありますね…。

本多

うん、もちろん戦うことも大事な時がありますけどね。

松下

意味のある議論ならいいですよね。

本多

しかるべき戦いを。

松下

はい。

伊藤

頑張りたい。

3人

頑張ろう笑

経験値に勝てるものはないから、頑張るしかない

— ありがとうございます笑 では「ハイジのディレクター」についてはどうですか?

UIデザイナー 本多 美優

本多

ディレクターこそ個性が出てるなと思いますね。それぞれで取ってくる案件も進め方も違うし。

伊藤

ディレクターは、腕力があるなというイメージがある…笑

松下

腕力!

本多

腕なの!?

伊藤

いや、こっち(力こぶを作りながら)じゃなくて!笑
例えば、松下さん経由でクライアントにお願いしても通らなかった話が、もっと先輩のディレクターに相談したらうまく交渉してくれたりとか。

松下

間違いない。やっぱり経験値の差ですよね。私には解決できないって思うところも、先輩のディレクターにはできるというのが結構あって、もどかしいけど学ぶしかないなと思ってます。

本多

やり方を色々知ってるんですよね。松下さんだったら体当たりするしかないところを、上の人たちはそれぞれ自分の武器や交渉の技を知っているんだと思う。

松下

それぞれカラーがあって、もちろん人間なのでそれぞれ良いところも抜けているところもあると思うんですけど、そういう先輩たちの色んな要素を上手く自分にマージして、個性を磨いて行きたいなと思います。

伊藤

あと、ディレクターって向上心がすごいですよね。上を目指すか幅を広げるかっていう成長の方向性は人によると思うんですけど、それぞれがとても貪欲に自分を高めていっている感じがします。

本多

うん、それぞれ自分がぶつかった「大事だ」と思う壁に、ちゃんと向き合ってるなという感じがしますね。

松下

私からすると、先輩たちとのギャップがありすぎてついていくのに必死です。もう少し差を縮めたいけど、経験値に勝てるものはないから、こればっかりは地道に頑張るしかないなと思います。

本多

それでいったら松下さんとか何も分からないで入ってますからね、すごいですよ。

松下

「ワイヤーフレーム って何ですか?」からのスタートですからね笑

伊藤

生まれ持ったバイタリティがすごいですよね。私多分、体力がなくてできないもん。

松下

いやでも、私にはデザイナーもエンジニアもできないし…。まえに先輩から、「ディレクターは、実際に手を動かしてものを完成させることができないけど、だからこそ、クライアントから無理な要望が降ってくることがあったら、そこからデザイナーとエンジニアを守らないといけないよ」って言われたことがあって、それがすごく印象に残ってますね。だからいつも、負けないぞって気持ちでやってます。

本多

なるほど。まあ…わざとこちらを成長させようとしてぶつけてくることもありますけどね。

松下

それはそれで笑

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