Journey | エンジニア 伊藤 美渚子

Interviewer / Date
- 美馬 直輝 / 2021.06

本名とは異なる『よしこ』の愛称で呼ばれるエンジニアの伊藤さん。バリスタの資格を持ち時折プロ並みの料理の腕を振るうという、エンジニア“だけじゃない”、彼女のパーソナリティと将来の展望を聞きました。
— 自己紹介をお願いします。
エンジニアを担当している、伊藤と申します。業務内容は主にWeb開発と、いまはアプリの開発も少し入らせていただいています。
社内では本名じゃなく『よしこ』で呼んでもらっています。自分の個性みたいなものを認識してもらえるような気がしてニックネームで呼ばれるのがすごく好きです。
— なぜ『よしこ』になったんですか
前、働いてたバイトで先にイトウさんがいて、下の名前の美渚子(みなこ)も他にミナさんていう人がいたので、そのとき店長やってた人に「よしこだね」って言われて。その店長がどうして『よしこ』にしたかは分からないんですけど、なんとなく『よしこ』になりました。
それをSNSで使ったりしているうちになんかこう、すごく自分と親和性があるなぁと思って、入社したときに思い切って「よしこって呼んでください」って言ったらすんなり定着してしまって、それがすごく嬉しかった思い出があります。
— ハイジにはどんなきっかけで入りましたか
新卒で入った前の会社がハイジとお付き合いのある会社で、私が辞めそうになったときに紹介してもらったのがきっかけです。
前の会社は上場企業で開発の現場もすごく大きくて、上から降りてきたものを実装するだけみたいなのが自分には合わないなっていうのにだんだん気がついて。もう少し上流工程をやりたいとか、最初から最後まで自分が携わっていられるところで働きたいなという気持ちが強くなっていきました。
辞めて就活しようと思っていたんですけど、「多分お前のやりたいことに合うんじゃないか」って前の会社の方にハイジを勧めてもらい、最初は派遣から始めて1年半くらいで晴れて入社という形になりました。
まあ・・お客さん先にそのまま入ってしまうという、社会人として良くないことをしてしまったんですけど、それでも前の会社の社長さんにも理解してもらえて、いまは理想に近い形ですごく楽しく仕事ができています。
21世紀だからできる仕事がしたい
— エンジニアになろうとしたきっかけは
元々ものづくりが好きで、加えて理数系の科目が楽しかったのでそれを生かしたかったのと、実家が農家で、農業って100年前、200年前にもあった職業じゃないですか。でも今じゃなきゃできない、21世紀だからできる仕事をしたいなと思って、それでこの道を選んだ経緯があります。
— 学生時代はどんなことをしていましたか
私は専門学校出身で、ロボット科に属していました。ハードウェアとソフトウェアの両方を学んでみたいなと思って選んだんですけど、さすがに全部に手をつけるのは難しかったので、主に組み込みプログラミングと、小規模な電子工作をやっていました。
— そのころからエンジニアになろうとしていたんですか
そうですね、エンジニアはなりたい職業の一つでした。ものづくりができればどこでも楽しかったと思うんですけど、料理とかイラストとか他の好きな分野は稼ぐのが大変そうというか。喫茶店に憧れて、学校に通いながらバリスタの免許も取りました。ただそれで働いてみると、やっぱりエンジニアとの収入の差っていうのが見えてしまって。ちょっとこれだけでやっていくのは難しそうだなーと思いました。
— エンジニアになってみていまはどうですか
いまはエンジニアを足がかりにいろんな分野に手をつけていけたらと思っています。
ハイジはやりたいことを自由にやらせてくれる文化があるような気がしてて、それでエンジニアをやりつつ飲食もやりたいんですけどね、みたいな話をしていたりします。
「こうやったらできるんじゃないか」を
やってみるのが好きだった
— 幼少期はどんな子供でしたか
私の地元はすごく田舎で中学校も小学校ももう廃校しちゃって無いんですね。子供の数も少なく地元の友達みたいなのが全然いなくて、自分でおもちゃを作って遊ぶとか、ひたすら図鑑を読んでいろんなことを知ったりとか、それが楽しい子供でした。
— 子供のころ作ったもので覚えているものはありますか
竹の節でお弁当箱を作ろうと思って裏山から竹を切ってきて、いい感じでフタになるようにしたかったんですけど全然フタがはまらなくて、それでもカポってなるものができたから嬉しくなってご飯をつめて遊びに行ったら、ものすごく漏れてバッグの中身がめちゃくちゃになったのをよく覚えてますね笑
今で言うとアルゴリズムってことなんですけど、こうやったらできるんじゃないかっていうのを実際に手を動かしてやってみるのがすごく好きだった覚えがあります。
— 図鑑はどんな
図鑑はもうなんでもみました。動物、植物、魚、恐竜、人体。それと宇宙の図鑑が本当に好きだったな。あとは恐竜の骨とか地層みたいな地学がものすごく好きなんですけど、そういう地球科学みたいなところばっかり見てました。
— いまでも興味があるのは?
今でも地学の分野はすごく好きなので、旅行に行くと有名な地質とか大きい一枚岩があるとかは絶対に見にいきますし、博物館とかも必ずいきます。
あと古代文明も好きなので、年1回ぐらいのエジプトのピラミッド発掘みたいな特番があると、もうリアタイで見て録画で見てネットで批判とか批評を見てからもう一回見てくらいかじりついてみたりとか、恐竜時代の特番とか一生懸命見て、CGをどこの会社が作ったか調べて記事を読んだりとかしますね笑
オタク気質の人が多くて
知らない世界が広がって面白い
— 野山で遊ぶ子供だったんですか
野山というか畑ですね。家の畑で犬と遊ぶとか、何時間も虫を眺めてるとか、ザリガニを釣るとか。幼少期の頃はテレビや漫画には全然興味がなかったです。
高校に入学して電車に乗って街に出るようになったらオタクになったんですが、それまではすごく純朴な子供でした。
— 高校でオタクになったんですか
高校で離れたところに電車で通うようになって、秋葉原まで行くようになったんですよね。それでその高校の友達が見たこともないようなゲームとかたくさん見せてくれて、こんなもの世の中にあったの!ってすごい刺激を受けて、そのころから急激にオタクになりましたね。
もともときっとオタク気質みたいなのがあって、植物や動物に向いてたのがサブカルチャーに向いたっていうだけだったと思うのですけど。はい笑
— オタク要素って意味でハイジはどうですか
なんかいわゆるサブカルチャーのオタクっていうよりも、オタク気質の人がすごく多いって感じはします。何か一つのことに没頭して、めちゃくちゃ詳しくなってしまう人を私はオタクだと思っているんですけど、そういう人が多くて、ちょっと話しかけるだけで知らない世界が広がって面白いなあと思いますよ。
私が好きなものを
みんなにもっと知ってもらえたら
— 振り返ってみていまどんなところにいると思いますか
今まではがむしゃらにエンジニアやってればなんとかなるんじゃないかみたいなところがあったんですけど、それが少し落ち着いてきたら、エンジニアをやりながら他にもできそうなことがわかってきて、うーんと・・なんかこう夢が確定したくらいのところにいるかなーと思いますね。
— では、この先はどんな道が広がっていると思いますか
ハイジは仕事でもらっている案件以外に個人で活動している人が多くて、そういう人たちとせっかくだから何かを一緒にやれればいいなという気持ちがまず大きくあります。
私はドライブもすごく好きで、山の中を走ってその土地土地にあるものを観に行ったりするんですけど、調べたときにネット上にろくに情報が落ちてなくても実際に行って観たり食べたりするとすごくイイんですよね。
それをもっと効果的にPRしてあげたいなっていう気持ちが強くあります。農家の人がどうアピールしていいか分からないとか、都会の人が知りたくても全然情報がないっていうのがまだまだあると思っていて、そういうギャップを埋められたらなーっていう、それがハイジと自分がやりたいこととマッチする部分じゃないかなぁと思っています。
だから私もコードを書くだけじゃなくて例えばドローン撮影とか写真もちゃんと勉強したいなと思いますし、地方・・地方っていうか私が好きなものなんですけど笑、いいなと思ったことをもっとネットに出して、Win-Winな感じでみんなに知ってもらえたらというのがあります。それが直近でやりたいことですね。