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観客と一緒になってルールをも変えていく

SFgo

Overview

スポーツエンターテイメントの
あり方を変える可能性

最速のモータースポーツといえば思い浮かびやすいF1。1950年にヨーロッパで生まれたF1に対し、日本でスタートして2023年で50周年を迎えたのが、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SUPER FORMULA)です。

スーパーフォーミュラは同一スペックの車両で競い合う、チームの戦略やドライバーの技術が勝敗を分けるモータースポーツで、その50周年プロジェクトの一環として作られたのが、ハイジがUI/UXデザインを行なった「SFgo」です。

SFgoは、単なる分析ツールやライブ視聴アプリとは異なり、観客・チーム・運営が同じ1つのアプリを使って、レース状況の把握や戦略に役立てたり、個々に異なる視聴体験を得ることができる、これまでのスポーツ観戦にはないデジタルプラットフォームとなっています。

またこのSFgoが生まれたことで、スーパーフォーミュラは体験だけでなくルールまで変わることとなりました。ひとつのスポーツがアプリをきっかけに変化していくことになったその裏側について私たちの視点からご紹介します。

Story 1

スーパーフォーミュラの課題と
「NEXT50」

スーパーフォーミュラは50年の歴史がありながら、知名度がまだそれほど高くないことが課題のひとつとしてありました。またモータースポーツを取り巻く環境の変化も激しくなる中で立ち上がったのが、次の50年に向けたプロジェクト「NEXT50」でした。

NEXT50が掲げている「カーボンニュートラルへの挑戦」や「競技人口の増加 業界人材の育成」といった取り組みと並んで、SFgoは「デジタルシフト・エンタメ性強化」を担うものとして企画がスタートします。

スーパーフォーミュラは、それまでもBSやネット配信で映像コンテンツを見ることはできましたが、様々なデータと合わせて統合的に見られる環境がありませんでした。デジタルプラットフォームとしてそれを立ち上げようということで企画が進む中、私たちは“たくさんあるデータのどれをどう組み合わせて見せたら面白いか”といった検討からプロジェクトに関わっていきました。

    Story 2

    高いハードルを超えた
    プロジェクト全体の熱量

    サービス要件がある程度固まったところで、ワイヤーフレームなどのUX設計に着手していきました。SFgoはスーパーフォーミュラの細かなルールやステータスに対応する必要がある上、スマホアプリの他にもブラウザでタブレットやPCから閲覧することができるため、主要動線だけで百以上、最終的なデザインでは数百に及ぶ画面数になっていきました。

    また映像・音声・位置情報、速度や車体の状態などさまざまなデータが入り混じるため、開発にも大きなハードルがありましたが、段階的なリリースで着実に実現されていきました。

      チーフディレクター 高宮 浩平

      「レースゲームのような没入感にどう近づけるかということを意識して最初のUX設計をしました。こうした技術的な要素が絡みあうものって想定通りになることが少ないんですが、本当に実現できるか半信半疑だった機能も当初のイメージ通りかそれ以上に動いていて感動しました。」

      デザイナー 前田 真伸

      「自分はリリース後からの参加でしたが、1年半くらい毎週新機能や改善のデザイン提案があって大変だったのを覚えています。どんどん追加される要素を元からある部分との整合性を考えつつ、より良いUIにしていくことに注力しました。
       また技術的に良いUXにするのが難しそうなところ、例えば車両が走っている位置をマップ上でリアルタイムに見るといった機能もデザインしている時は本当にできるのかなと思っていたんですが、ちゃんと実現されていて驚きました。」

      チーフプロデューサー 宗田 明紘

      「フィジビリティの確認も含めしっかりとコミュニケーションを重ねて進めてはいましたが、そもそもプロジェクトに関わる人たち全体の熱量がすごかったんだと思います。」

      Story 3

      SFgoが変えたコト

      SFgoの最も大きな特徴は、レース中に見たい映像や情報をユーザー自身が切り替えながら視聴できる点です。例えばテレビなどの従来型の配信ではトップ争い中心になりがちといった、見せる側の切り取った場面しか伝わって来ませんでした。

      しかし実際のレースでは例えば18位と17位がデッドヒートしていたり、オーバーテイクシステムと呼ばれるターボ機能の使い所で駆け引きがあったり、ドライバーやチームの様々な葛藤が起こっていたりと各所で同時にドラマが生まれています。

      そうした面白みをどうすれば引き出して視聴体験に繋げられるのかといったことに意識を向けながら、UX設計やUIデザインに落とし込んでいきました。

      またこれまでは、チームやドライバーが使う無線や運転中の映像を、他チームはリアルタイムに視聴することができませんでした。それがSFgoの登場により、観客だけでなくチームもリアルタイムに他チームの映像や無線を確認できるようにルールがアップデートされ、戦略やゲーム性が大きく変わることとなりました。

      「サーキットに行くと、もう本当にドライバーもチームの人も観客もみんなSFgoを見てるんですよ。例えばこれまで携わって来たFL-UXやPITCHBASEはチームだけが使うものでしたし、FanStreamやVR MODEは観客が使うものとして分かれていました。それが同じ場所でチームも観客も関係なく全員が同じアプリを使ってモータースポーツに参加している。それは初めての経験でしたしすごく印象的でした。」(宗田)

        Story 4

        新しいファン化の方法
        ユーザーを巻き込んだアップデート

        SFgoのような観客・スタッフといった垣根を超え一体となって楽しんでいく仕組みは、モータースポーツに限らずこれからさらにエンターテイメントの分野に広がり、そのあり方を変えていくのではないでしょうか。

        「SFgoはレースだけでなく参加者の葛藤まで、リアルタイムでも後からでもその場にいる感覚で見られるということが新しい体験と価値に繋がっていて、そういったものはこれからどんどん増えて行くべきだと思うし、我々としてもそういう価値を提供し続けていきたいなと思います。」(高宮)

        「ファンになって欲しいものに対して何かを作る。スポーツでもそうだし、アーティストでもそうだし、企業でも人でも、ファンになってもらってそれをビジネスに繋げていくっていうことを、すごく考える時代になってきていると思います。
         ユーザーを巻き込んで一緒にアップデートしていくのってすごく面白いですよね。SFgoは良い体験を作れたなって思うし、こうしたことがきっかけに“スーパーフォーミュラはシンプルに楽しいものだ”っていうのがもっと知られて広がっていくのだと思います。
         スポーツに限らず、そういったところにこれからも関わっていきたいですね。」(宗田)

          これまでの「視聴する」から一歩先の「没入する、のめり込む」そして「共に作り上げる」体験へ。そこには使いやすさだけでなく、一体となり興奮できるコミュニケーションや熱量、またその先に起きることまでを考えたUXデザインが必要になります。

          今回のプロジェクトは私たちにとってもかつてない挑戦となりましたが、ここで得た経験を踏まえまた新たな領域にチャレンジしていきたいと思います。

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